富山市えごま6次産業化推進グループの人々を紹介!

話がある、環となる、輪になる。富山えごまの“wa”

vol.14 「AKKO.」代表 AKKO.さん

独自のアイデアで、
えごまを多彩な美味しさに
変える料理人。

見栄えが良くて身体に良くて、
美味しいものを届けたい。


2019年3月1日に、ケータリングとお弁当専門店「AKKO.」をオープンした料理人の AKKO.さんは、和洋中という既存のカテゴリーにとらわれない無国籍料理のケータリングをメインに、お弁当やオードブルの提供を行っています。えごまを積極的に使い始めたのは2021年ごろ。以来、えごまの実も葉も油も、さまざまな料理やお菓子づくりに生かし続けています。「えごまはどんな料理にもどんなお菓子にも使える万能食材」と明るい笑顔で話す AKKO.さんに、えごまとの出会いやそれを使った料理やお菓子の特徴、えごまの魅力、今後の目標などについてお聞きしました。

富山県産のえごま油、えごまの実や野菜をたっぷりと使ったオードブル。
富山県産のえごま油、えごまの実や野菜をたっぷりと使ったオードブル。

料理に、お菓子に、えごまをプラス。
みんなの健康を考えてレシピを公開。

AKKO.さんは料理人として、独創的なえごま料理の数々を考案しています。そのひとつが、「エゴマ丸ごと生春巻き」。2023年の「おうちdeえごま料理コンテスト」の「#みんなでワイワイ賞」でグランプリを受賞した作品です。

「SNSでコンテストが行われることを知り、応募しました。もともと自分が考案し活用していたレシピに、えごまをプラスしてブラッシュアップ。ドレッシングにえごま油、具材にえごまの葉や煎ったえごまの実を加えて栄養価を高めました。グランプリをいただいた時は信じられませんでしたが、すごく嬉しかったです」

えごまとの出会いを懐かしむ大野さん。

AKKO.さんが料理やお菓子を作るうえで大事にしていることは、「身体に良い、見た目も良い、味も良い」を兼ね備えていること。「えごまたっぷり恵方巻キンパ」にもそのモットーが表れています。

「えごま油は、ごま油とミックスすることもできます。「えごまたっぷり恵方巻キンパ」では、ご飯にごま油とえごまの実を煎ったものを混ぜることで、風味と腹持ちを良くし、栄養価を高めました。えごま油のなめらかな食感とごま油の香りを一度に得られます。一方、えごまの葉は、硬めの食感とややピリッとする辛味を生かせるよう、細かく刻んで具材に使用しました」

えごまを使用するだけでなく、薬膳の知識も取り入れている点も大きな特徴です。その代表的なお菓子が、「富山えごま」認定商品の「やくぜん元氣玉」。「富山えごま」認定商品とは、「富山市民が購入できる商品」「富山市内の事業者・個人が生産・製造・加工、または販売している商品」「富山県内で生産されたえごま、または富山県外産のえごまであっても認証機関による有機認証等の認定を受けたえごまを使った商品」といった3つの条件を満たしたものを指します。

えごま油とごま油をミックスした「えごまたっぷり恵方巻キンパ」。
えごま油とごま油をミックスした「えごまたっぷり恵方巻キンパ」。
「やくぜん元氣玉」は砂糖使わず、えごまや薬膳の効果が期待される食材を生かしたお菓子。
「やくぜん元氣玉」は砂糖使わず、えごまや薬膳の効果が期待される食材を生かしたお菓子。

「やくぜん元氣玉」は、砂糖を使わずに、えごまの実やクルミ、クコの実、デーツなど薬膳の効果が期待されている食材の甘みを生かしたお菓子。食べごたえもあり、1個で大満足できます。その名のとおり、身体の内側から元気になれるスイーツといえるでしょう。

「身体にいいものは、毎日少しずつ摂取してこそ意味があります。ですので、多くの方がご家庭で作れるようにレシピを公開しています」

幼い頃から好きだった料理とお菓子づくりを仕事に。

幼い頃から好きだった
料理とお菓子づくりを仕事に。

幼い頃から料理を作ることが好きなAKKO.さん。幼少期には祖母に料理のリクエストをねだり、それに応えるという「料理ごっこ」を楽しんでいたそうです。

「私の祖母は、子どもの時に戦争で中国に渡ったこともあり、中華料理がすごく上手で、漢方薬にも詳しかったんです。その影響を受けて、幼い頃にみかんの皮を乾かして陳皮(ちんぴ)を作ろうとしたり、卵の殻から膜を取ってきれいに洗浄してから潰してカルシウムを作ろうとしたり、いろいろなことにチャレンジしていました。そんな姿を見て祖母が実験用にと買ってくれた小さいすり鉢は今も使っています」

AKKO.さんの祖母が使用していたすり鉢。
AKKO.さんの祖母が使用していたすり鉢。

探究心と好奇心の旺盛なAKKO.さんが調理師としての起業を志したのは、今から5~6年前。ホテルで2年ほどアルバイトをして和食を学んだり、イタリア料理店で修業をしたりと、いろいろな活動を同時進行させながらさまざまな分野の知識や技術を身につけたうえで、今のお店をオープンしました。その後もインドネシアのバリ島へ赴いて本場の料理を学ぶなど、スキルアップに余念がありません。そうした中、えごまを積極的に使い始めることになったのは、友人であり尊敬する先輩でもある野菜ソムリエ上級プロの田中美弥さんと、カフェ「隠れやcaféふぅ」を営む料理研究家の佐々倉文子さんがきっかけでした。

「田中美弥さんと佐々倉文子さんから富山えごまの良さを教えてもらったことに加え、世代的にはパークマンサーさんの影響も大きかったですね。「やくぜん元氣玉」を作ったのは、美弥さんからお声がけいただいたのがきっかけでした」

以来、えごまを活用した料理やお菓子のレパートリーが増えていきます。

「えごまの可能性は、アイデア次第で無限です。特に実と油は強い香りやクセがないため、とても使いやすく、レシピが浮かびやすいですね。例えば、お漬物やキャロットラペに煎った実を入れるなど、皆さんが普段作られている料理にすぐプラスできます。油は火を入れないように気をつけなければいけませんが、少量で高い栄養価が摂れることも魅力。さらに、油は透明度が高く、葉はきれいな緑色なので、料理の見栄えも良くできますよ」

AKKO.さんのお料理は見るだけでも元気が出る彩り。
AKKO.さんのお料理は見るだけでも元気が出る彩り。

えごまを使うだけでなく、
育てる人へチャレンジ。

AKKO.さんのもとには、さまざまなお客様からいろいろな要望が届きます。時には肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品を一切消費しないヴィーガンの方からの注文が入ることもあります。

「栄養バランスの偏りをできるだけなくすのに役立つのが、えごま。限られた食材でも美しく健康でいられる栄養価の高い最強食材です。アレルギーを抑える効果効能が期待されている食材でもあるので、子どもたちの体質改善に貢献できるような料理を作っていきたいなとも思っています」

多様なニーズに対応した料理やお菓子を作るうち、素材そのものを作ることにも興味が向いたAKKO.さん。今は毎日、富山市内の畑で野菜の栽培にも励んでいます。

「野菜を作りたいと思っていた時に、低農薬の野菜を栽培されている農家さんのお手伝い募集に応募したのがきっかけです。
自分の畑で採れた野菜を皆さんに召し上がっていただけたら、一番安全かなと思いまして。2025年からは、えごまの栽培も始める予定です。できれば皆さんと一緒に収穫と調理も体験できたらいいですね。土に触れ運動をして食べることが元気になる近道だから、ぜひ畑に来てもらいたいです」

自分で育てたえごまを料理する料理人へ。彼女が常に目指しているのは、料理とエンターテイメントを掛け合わせたお店づくりです。

「自分と相手と地域の3つが笑顔になれる、近江商人の経営哲学のひとつ『三方よし』を基準に行動しています。その考え方をもとに今、目指しているのは、癒しとリフレッシュを目的としたリトリート。例えば、県内外からお客様を周知して畑でえごまの収穫体験をしたり、美味しいえごま料理を作って食べたり、神社仏閣や名水などのスポットを巡ったりできるようなコースを作り、そのアテンドをしたいですね」

今の夢も現実に変えていくのではと思わせるパワフルかつスピーディな行動力も、AKKO.さんの大きな魅力です。

※リトリート・・・数日の間、日常から離れた環境に身を置き、いつもと違った体験を楽しむこと。

プロフィール

AKKO.さん

AKKO.さん
あっこ/ケータリングとお弁当専門店「AKKO.」の代表。同店は富山やくぜん認定店でもある。調理師、バランスボールインストラクターの資格も持つ。よく遊び、よく寝て、よく食べる店主による、料理とエンターテイメントを掛け合わせたお店作りを目指す。4児の母。富山市在住。